防犯センサー赤外線の画質と夜間性能|暗い場所で見える基準

売り場に並ぶセンサーライトやアラームの箱には、どれも「赤外線センサー」と書かれていて、違いは検知距離と検知角度の数字だけに見えます。
ただ、この「赤外線」には役割の違う2つが混ざっています。
人の体から出る波長10マイクロメートル前後の熱の変化を捉える受動型(パッシブ)と、投光器から出した近赤外線の光線が遮られたことを見る能動型(アクティブ)です。
防犯カメラの仕様にある「赤外線照射距離」はさらに別で、暗い場所を写すための照明にあたります。
本記事では、受動型と能動型の違い・検知距離と検知角度の読み方・製品ごとに数字がずれる理由・買う前に仕様のどこを見るかを解説します。

防犯GET編集部
防犯GETは、家庭でできる防犯対策と防犯グッズの選び方をまとめているメディアです。防犯カメラや見守りカメラ、補助錠や防犯フィルム、センサーライトや防犯ブザーまで、メーカーが公開している仕様を確かめながら、用途ごとの向き不向きを書いています。
※本記事はAIの補助を得て作成し、編集部が校正しています。
防犯センサーの「赤外線」は検知と照明の2つを指しています
動きを捉える受動型と、線の遮断を見る能動型
受動型のセンサーは、内部の焦電素子(しょうでんそし)が、人や動物の体から放たれる遠赤外線の量の変化を拾います。
自分から光を出さないので、暗い場所でも別の照明は不要で、消費電力も小さく収まります。
拾えるのは「変化」だけなので、じっと立ち止まった人には反応しません。
能動型は、投光器と受光器を向かい合わせに置き、その間を通る近赤外線の光線が遮られた瞬間を検知します。
通ったか通らないかだけを見るため、守れるのは面ではなく1本の線です。
カメラの「赤外線照射距離」は照明の数字
防犯カメラの仕様に並ぶ「赤外線照射距離◯メートル」は、赤外線LEDの光が届く距離で、人を検知する能力とは関係がありません。
波長850ナノメートルのLEDはレンズ周りがうっすら赤く光り、940ナノメートルはほぼ見えない代わりに届く距離が短くなります。
赤外線センサーは受動型と能動型の2タイプに分かれます
| 項目 | 受動型(PIR) | 能動型(赤外線ビーム) |
|---|---|---|
| 検知するもの | 人や動物が出す熱の変化 | 光線が遮られたこと |
| 検知の形 | 角度と距離で表す扇形の面 | 投光器と受光器を結ぶ1本の線 |
| 向いている場所 | 駐車場や庭など、通り道が定まらない広さ | 門から玄関までの通路、窓の前など通過点が決まっている場所 |
| 誤作動の要因 | 直射日光、室外機の温風、車の排気熱、揺れる洗濯物 | 霧や雪、レンズに付いた虫や汚れ、光軸のずれ |
| 設置 | 1台を壁や軒下に固定する | 2か所に分けて設置し、高さと向きを合わせる |
家庭用として売られているセンサーライトやアラームは、ほとんどが受動型です。おすすめの商品は人感センサーライトのおすすめ10選で解説しています。
能動型は2台の光軸を合わせる作業があるうえ、線を外して歩かれると反応しないので、通る場所が1本に絞れる敷地でなければ扱いにくくなります。
なお、点灯そのものが抑止になるかどうかは場所で変わり、人通りの多い道に向けると点灯が日常になって気付かれにくくなります。
この点は防犯センサーライトは意味ない?効果とデメリットで解説しています。
赤外線センサーの検知距離と検知角度は、取付高さを前提にした数字です
検知距離は「取付高さ2.5メートル」のように、条件を決めて測った値として書かれています。
前提より高く付けると光の当たる範囲が遠くへ移り、足元の手前が死角になります。
低く付ければ手前は拾えますが、届く距離は短くなります。
検知角度も水平と垂直の2つがあります。
水平180度という表記は左右の広がりのことで、真下まで見えるという意味ではありません。
垂直方向の角度が狭い製品を高所に付けると、壁沿いを歩く人が範囲の外を通ります。
横切る動きに強く、正面から近づく動きには遅れます
受動型はレンズで区切った複数のゾーンをまたぐ熱の変化を拾う仕組みです。
そのため、真正面からゆっくり近づく人には反応が遅れます。
玄関灯として使うなら、正面ではなく通路を横から見る向きに振ると、早めに点灯します。
自分の家に合う赤外線センサーの決め方
通り道が1本に決まるか
定まらないなら受動型、門扉から玄関までの通路や窓の前だけを見るなら能動型も候補になります
屋外か屋内か
屋外はIP等級(IEC 60529の防じん・防水表記)と動作温度を確認します。軒下でもIP44程度、雨が直接当たる面ならIP55以上が目安です
電源の取り方
コンセント式は録画や常時待機に安定し、電池式やソーラー式は配線工事が不要な代わりに交換や日照の条件が付きます
知らせ方
点灯だけか、音を鳴らすか、スマートフォンに通知を送るかで必要な機種が変わります
寒冷地では動作温度の下限を先に見てください。
マイナス10度までの製品を真冬の屋外に置くと、規定外の温度で誤作動や停止が起きます。
明るさや取り付けタイプから絞る手順は防犯灯の選び方で解説しています。
同じ「検知距離5メートル」でも製品ごとに数字が違う理由
IP等級には共通の規格がありますが、検知性能には各社共通の試験方法がありません。
外気温、歩く速度、横切りか正面からか、取付高さ、感度設定のどれを変えても届く距離は動くので、公表値は好条件で測った上限に近い値だと考えてください。
選ぶときは、カタログの検知距離をそのまま自宅の寸法に当てはめず、狭めに見積もります。
実際の範囲は設置後に決まるので、感度調整のつまみと、付属カバーやテープでレンズの一部を覆う範囲調整の機能があるかを確認しておくと、道路側の通行人を拾う誤作動を後から抑えられます。
取り付けたら、夜と日中の両方で自分が歩いてみて、どこから反応するかを確かめてください。
赤外線センサーの表記を読み違えると起きること
屋内用を軒下に付けると、雨の吹き込みと結露で数か月のうちに動かなくなります。
夏場の検知漏れも起きやすく、外気温が30度を超えて体の表面温度に近づくと、受動型が拾う温度差そのものが小さくなります。
感度を上げる調整で補える範囲はありますが、真夏の日中は反応が鈍る前提で考えたほうが実際に近いです。
電池式を2階の高所に付けると、交換のたびに脚立を出すことになります。
カメラと組み合わせる場合は、対応するSDカードの上限容量と、Wi-Fiが2.4ギガヘルツ専用かどうかも確認してください。
5ギガヘルツだけを飛ばしているルーターでは、2.4ギガヘルツ専用機は接続できません。
仕様のどこに書いてあるか
箱の側面か背面の仕様表、取扱説明書の「仕様」欄、通販ページの仕様表に、検知距離・検知角度・取付高さ・IP等級・動作温度が並んでいます。
屋外で使えるかは「屋外用」の表記だけで判断せず、IP等級と動作温度の2つを見てください。
検知範囲は文字ではなく図で示されることが多く、上から見た図と横から見た図の両方が載っています。
センサー1台で敷地全体を見るのは難しいので、通り道に音の出るものを併用する方法もあります。
粒の大きさと音の関係は防犯砂利の選び方で解説しています。
よくある質問
赤外線センサーはペットに反応しますか
反応します。
受動型は体温のある動物の熱を拾うため、犬や猫、庭に来る野生動物でも作動します。
低い位置の検知を抑えたい場合は、取付高さを上げるか、レンズの下側を付属カバーで覆って範囲を絞ってください。
夏になると反応が悪くなるのはなぜですか
外気温が上がると、人の体から出る熱と周囲との温度差が小さくなり、受動型が変化として拾いにくくなります。
感度設定を上げると多少改善しますが、誤作動も増えます。
通過点が決まっている場所なら、温度差に左右されない能動型のほうが安定します。
室内から窓ガラス越しに外を検知できますか
できません。
受動型が捉える遠赤外線はガラスをほとんど通らないので、窓の内側に置いても外を歩く人には反応しません。
屋外を検知したいなら、屋外設置に対応した機種を外に取り付けてください。
まとめ
赤外線センサーは、人の熱の変化を捉える受動型と、光線の遮断を見る能動型で置き場所が変わります。
検知距離と検知角度は取付高さを前提にした各社基準の数字なので、公表値そのままには届かないものとして狭めに見積もり、設置後に感度と範囲を調整するのが現実的です。
屋外に出すなら、IP等級と動作温度も併せて確認してください。
ぜひ本記事の受動型と能動型の比較表と、決め方の4つの条件を参考に、自宅の通り道に合う機種を選んでください。





